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第2回公開講座 姫路キャンパス 

2016-12-07
平成28年11月30日(水)  姫路キャンパス第2回公開講座では、柴崎建教授が『「迷惑をかけたくない」気持ちと「無縁社会」』と題 し、講演されました。  戦後日本で福祉を担うのは国家でしたが、そのような「福祉国家」の時代は変化しつつあります。現在は、 それぞれの地域で、自治体やコミュニティの団体、住民が協働して福祉を担う「福祉社会」の時代になって きています。講演はそうした時代の変化がよく分かる内容でした。  たとえば、孤独死(孤立死)と呼ばれる社会問題です。孤独死はNHKの調査では年間3万人を超えると推計 され、特に東京を中心とした関東圏で深刻です。関西圏はそれほどではありませんが、精神的な孤立が起因 と考えられる行方不明者や暴行傷害による検挙者が70歳以上の高齢者で増加傾向にあることは、全国共通の 問題です。柴崎先生の研究グループが岐阜県高山市で行った調査では、高齢居住者の約3割が「地域活動に 参加しない」といった社会的孤立の傾向を持っていたそうです。そのような高齢者の方々の生活の質が劣化 し最悪の状況に至らないようにするためにはどうしたらよいのでしょうか。  柴崎先生によれば、「わたし」の存在が「あなた(他者)」によって肯定的に受け止められ、受容される こと、つまり「他者承認」があるほど生活の質が保てる社会ができるそうです。有り体にいえば「縁」や 「絆」が強いほど幸せということですが、そうした縁や絆が結びにくい社会になっています。「相手にされ ないかもしれない」といった心理的な不安を乗り越えて身近にいる他者に交流してみる「勇気」と、その きっかけを与えてくれる「人」が必要な時代なのでしょう。  講演終了後、もっと深く知りたい、居住地の現状を理解するため参考にしたいという意見が多数寄せられ ました。