公開講座アーカイブス

2019年度 第6回 公開講座 スポーツ選手を支えるIot技術とサポート体制— パラリンピック陸上競技を例に —

開催日時 2019年12月6日(金) 19:00~20:10
会場 神戸三宮サテライトキャンパス 6階 61教室
講師 浦田 達也 准教授
セミナー概要 スポーツパフォーマンスの向上に寄与するiPadなどの電化製品を用いて、選手をサポートする方法や体制について紹介します。
セミナー報告

12月6日(金)に、神戸三宮サテライトキャンパス公開講座の第3回を開催しました。今回の講座は、健康スポーツコミュニケーション学科の浦田達也准教授による「スポーツ選手を支えるIT技術とサポート体制~パラ陸上を例に~」でした。
現在、浦田先生は、パラリンピック陸上競技選手のパフォーマンス向上のため、競技中のデータを取って分析し、選手の競技能力向上のサポートをされています。

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この分野の研究が進み、すでに陸上競技では、疾走速度が速いとパフォーマンスが高いというデータや、走り幅跳びでは、助走が速ければ速いほど、遠くに飛べることが明らかになっているそうです。そして、選手の能力を最大限に引き出すために、競技のスタート時点から始まる一連の動きをハイスピードカメラで撮影し、選手一人ひとりの動きや大会ごとの変化を分析することで、現在のトレーニングが正しい方向に向かっているのかどうか、選手に結果をフィードバックできるそうです。走り幅跳びでパラリンピックに出場される選手の大会での様子をビデオで見せていただき、パフォーマンスの高さはもとより、その向上のためにIT(Information Technology)を応用したIoT(Internet of Things)技術とその分析力に驚きました。

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専門的なご講義に加えて、テニスや野球、サッカーなどのプロスポーツでは、テレビ放送でのこの技術がすでに普通に利用されている様子やこの技術を応用したスマートフォンのアプリを用いて、脈拍を図ったり、ウォーキング中の動画撮影により動作が分析できたり、ジャンプ力を測定したりするなど、日常生活に取り入れやすい方法も教えていただきました。ここでも、すでに歩くスピードが速いと平均寿命が長くなるという先行研究があるそうです。今日から、スピードに意識して歩こうと思いました。また、筋肉は体全体で繋がっていることや、肩こりになった際には、広がっている肩甲骨をほぐすと良いなど、具体的な健康づくりも教えていただきました。

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本日の講座を受けて、受講生の感想に「スポーツ番組を観る時、IT技術等、こまかく観る楽しさがあると思います。」と書いてありました。情報技術(IT)によってスポーツがより身近に感じられるようになることを映像や動きを用いて分かりやすく教えていただきました。機械が苦手な人でも大変興味が持てたのではないでしょうか。

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令和元年度の神戸三宮サテライトキャンパス公開講座は、本講座を持って終了いたします。多くの皆様のご参加、誠にありがとうございました。また、次年度も新たなテーマで開講したいと考えておりますので、どうぞ楽しみに待っていてください。

また、姫路キャンパスの公開講座最終回は、12月11日(水)11時より開催されます。こちらも多くのみなさまのご参加をお待ちしております。

(講座担当:荒木実代 准教授)

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